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・フジ取締役候補者リストSTARTOの福田淳社長の名前も
・テレビ局は忖度体質→STARTO福田社長がフジ取締役就任ならSTARTO忖度の予感しかない
・しかも芸能事務所とテレビ局の利益相反の問題が生じる
・もしSTARTO社長を退任しても、大株主ならSTARTOへの影響力維持
フジテレビの親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の大株主の米投資会社ダルトン・インベストメンツが6月下旬の株主総会で提案する(社外)取締役候補の1人に、旧ジャニーズのタレントたちが移管したSTARTO ENTERTAINMENT(スタエン)の福田淳代表取締役(兼CEO・社長、59)が含まれている。
もし福田氏が社外取締役に選ばれてSTARTO代表兼社長と兼務するようになれば、旧ジャニーズ忖度の復活の予感しかない。また、テレビ局と芸能事務所の利益相反の問題も生じる。
フジ取締役候補者リストSTARTOの福田淳社長の名前も
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の取締役候補12人を大株主の米投資会社ダルトン・インベストメンツが株主総会で提案する、という第一報を見かけたのは、2025年4月16日朝のスポニチ・アネックスの記事だった。
筆者個人的には、STARTOの福田淳社長の名前を見た瞬間に、とんでもないと思ったが、この記事への反響がほとんど見られなかったので、実際に取締役になる可能性は高くないのだろうか、と思っていた。
数日を経て、ようやく福田STARTO社長がフジ取締役に就任した場合の問題を取り上げる記事が出始めた(たとえば2025年4月20日配信のデイリー新潮の「まさか、フジ取締役に『旧ジャニ社長』の名前 『ギャラの折り合いをどう付けるのか』」およびDIAMONDオンラインの2025年4月18日配信の「『日枝が北尾に変わっただけ』『何も変わらない』フジの社外取締役、ダルトンが提案する顔ぶれが残念すぎる)。
テレビ局は忖度体質→STARTO福田社長がフジ取締役就任ならSTARTO忖度の予感しかない
テレビ局は忖度する体質が染みついているが、中でも長年にわたるジャニーズ忖度はひどかった。
ようやく2023年のジャニー喜多川性加害問題で旧ジャニーズ事務所が崩壊し、ジャニーズ忖度が後退したと思っていた。
だが、旧ジャニーズのタレントたちを引き継いだSTARTO社の社長がフジFMHの社外取締役に選ばれれば、傘下のフジテレビがSTARTO忖度をすることは、容易に想像がつく。
フジテレビは旧ジャニーズ忖度が後退した後も、中居正広忖度を続けて、フジ女性社員が訴えた中居からの被害を握りつぶそうとした。
忖度体質が染みついているから、親会社の社外取締役に福田STARTO社長が就任すれば、STARTO忖度の予感しかない。
しかも芸能事務所とテレビ局の利益相反の問題が生じる
しかも、芸能事務所・STARTOの利益を代表する福田氏がフジの取締役を兼務すれば、明らかに利益相反となる。
芸能事務所は所属タレントの出演料をできるだけ沢山受け取りたいが、テレビ局側は経費削減で出演料を抑制したい。
親会社の社外取締役に就任した福田氏が口添えすれば、フジテレビはSTARTO所属タレントを優遇せざるをえないだろう。
こんな矛盾が生じることにも気づかないダルトン・インベストメントは、結局、思慮深くないのか、あるいは投資先の会社のことを真剣に考えていない、投資して儲けることしか興味がない会社なんだ、とよく分かった。
もしSTARTO社長を退任しても、大株主ならSTARTOへの影響力維持
福田氏が実際に取締役に選ばれる可能性は低いと信じたいが、もし就任する場合は、STARTO社の役職を完全に退任してほしい。だが、福田氏がSTARTO社長を辞めるとは思えないし、もし辞めてもSTARTO出身ということで、結局フジはSTARTO忖度をするだろう。
ちなみに、STARTO社は株式を公開していないので、株主構成が不明だ。しかし、一般的に考えれば、代表取締役の福田淳氏(もしくは福田淳氏が保有する他の会社)が筆頭株主、最低でも大株主である可能性が高い。
福田氏が代表取締役・社長を退いても、筆頭株主または大株主であり続ければ、STARTO社への影響力を維持することになるので、結局、フジ取締役就任で利益相反になる。
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