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中居正広が残念がる音楽番組終了、日本では音楽文化が育ちにくくなる?

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TBS系で月曜深夜に放送されていた中居正広がMCの音楽番組「Momm!!」が、9月25日深夜の放送で最終回を迎えた。10月9日(月)からは新番組の「なかい君の学スイッチ」という、音楽ではないバラエティー番組が始まる。

中居はニッポン放送の「中居正広 ON&ON AIR」の9月30日放送回で、「Momm!!」の終了について、以下のように話した。「タイトル変わったりだとか、メンバーが変わったりだとか、形態が変わったりとか、深夜に行ったりして。ずっと音楽に携わる音楽関係の番組だった。それが今回『Momm!!』で終わったんですよ」「自分たちが(SMAPで)デビューした時に、音楽番組が一斉になくなって」「ここ5~6年、6~7年の間に、音楽番組がどんどんなくなっていった。すごくいい歌なのに、出る場面がなくて埋もれちゃってる、すごく上手い人」

SMAPは1991年9月9日にCDデビューを果たしたが、当時は、中居が述べたように、音楽番組がどんどん終了していった時期で、せっかくの歌を披露する場が極めて少なくなっていた。自分がその苦境を経験しているだけに、大物MCとなった現在、中居は才能ある歌手らに機会を与えるためにも、何とか音楽番組を続けたかったのだろう。後継番組は中居の冠番組だから自分の仕事自体は減らないものの、音楽番組が終わったことへの残念さがよく伝わって来た。

音楽は好きな曲だけ1人で聴く時代

だが、現実問題として、テレビの音楽番組は、特番でもない限り、高視聴率を上げにくい時代になってきたと思われる。現在ゴールデンタイムで最もというか唯一成功している音楽番組と思われるテレビ朝日系の「ミュージック・ステーション」でさえも、自分の好きなアーティストが出る回以外は観ない視聴者が多いとみられる。

8月26日放送の日本テレビ系「24時間テレビ」内のドラマ「時代をつくった男 阿久悠物語」でも示唆されていたが、昔は一家に一台のテレビを家族で見て、好きでない歌も含め、流行歌を何度も聴いて覚えていたが、現代では多くの場合、音楽は個人でヘッドフォンで聴くものになっている。自分の興味のあるジャンルあるいはアーティストの音楽だけを取捨選択して、1人だけで聴けば、それで十分だ。

だから、老若男女誰でも知っている最新ヒット曲というものが、ほとんど存在しなくなった。テレビをよく観るのは40代以上と言われるようになり、年齢が高い視聴者は、自分が知らない歌手の最新曲よりも、かつて自分が若い頃に流行った曲を聴きたがる。そのため、ほとんどの音楽特番で、人気投票企画という名目で70年代から90年代のヒット曲のVTRを次々と流すのが定番化している。必然的に、新曲を出しても、昔のようにはCDは売れない。

視聴者に興味のない音楽を押し付けてもさらに視聴率が下るだけだし、テレビだから視聴率が低迷すれば続けられなくなる。でも、日本では音楽文化が育たないみたいなことになってもいいのか、「Momm!!」が終わってしまって、いろんな意味で残念だ。

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