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ユニバーサルのジャニーズ忖度社内メールを文春オンラインがスクープ―圧力より忖度のほうがタチが悪い

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『忖度』は法的には問題がなくても、『圧力』よりタチが悪い
個人的見解―ユニバーサルはジャニーズが撤退しても大丈夫、忖度なんてやめてくれ

ジャニーズ事務所にテレビ局等の主要メディアが「忖度」という問題は、何年も前から定着している。公正取引委員会が元SMAPメンバーのテレビ出演に対するジャニーズ事務所の「圧力」疑惑に対して注意したものの、よりタチが悪い「忖度」に関しては、どうすることもできないまま、年月が経過していた。

今回、メジャーレーベルのユニバーサル内部で、元SMAPの香取慎吾の主演ドラマの主題歌をHYが担当するのを、ジャニーズ忖度のため辞退してもらうことになったという。そのきっかけとなった、同社役員による社内メールが、文春オンラインにスクープされた。

・文春オンラインの2022年2月9日付 《“辞めジャニ外し”証拠メール公開》「新しい地図」香取慎吾主演ドラマの裏で「HY」が突如降板のワケ「ジャニーズと弊社との関係性を鑑み…」
・文春オンラインの2022年2月9日付 《関係者へ一斉取材》香取慎吾主演ドラマから「HY」を降板させた “辞めジャニ外しメール”の真相 レコード会社は「当社役員がご指摘の内容のメールを送ったことは事実」

『忖度』は法的には問題がなくても、『圧力』よりタチが悪い

結論的には、忖度は違法性がないため、問題ない、と忖度する会社が考えている。しかし、忖度の本質的問題は、忖度しなければ、後になって(所属タレントを出演させないなども含め)ビジネスをもらえなくなったりするなど、ひっそりと無言の報復をされることにある。

それを恐れる会社が硬直的な取引相手限定の慣行を維持することで、発展の機会も狭まり、ひいては業界の競争力も低下してしまう。分かりにくい人は、たとえば「M」という音楽番組が「J」という事務所に忖度する、と当てはめれば理解しやすいかもしれない。

今回のスクープについては、ジャニーズ事務所が直接忖度に関わっていないとしても、ジャニーズのイメージが良くなる記事では全くなく、むしろ悪くなる可能性があるだろう。

現在ジャニーズのグループのうち、ユニバーサルが手掛けているのは、2018年5月にデビューしたKing & Prince(キンプリ)と、2020年8月に移籍後初シングルを出したSexy Zoneの2組だ。さらに、文春オンラインでは、「ジャニーズJr.の人気ユニット、美 少年もユニバーサルからのデビューが決まっているともっぱらの噂」との引用文を掲載している。いずれも王道アイドル路線のグループだ。

個人的見解―ユニバーサルはジャニーズが撤退しても大丈夫、忖度なんてやめてくれ

今回のユニバーサルによる忖度が、文春オンラインにスクープされた件については、異なる立場の人が異なる印象を抱いただろう。

ジャニーズ贔屓の人なら、これでユニバーサルはジャニーズに借りができたから、ジャニーズに頭が上がらなくなっただろう、と思うだろう。確かに、ユニバーサル側のキンプリとSexy Zoneの担当者と、上記の噂が本当なら、美 少年の担当者は、顔面蒼白かもしれない。

しかし、筆者は違う点にも注目している。そもそも、なぜ今回ユニバーサル内部のジャニーズ忖度メールがスクープされてしまったのかというと、それはユニバーサルの別の社員の内部告発があったからだろう、と思っている。

つまり、ユニバーサル内部に、ジャニーズ忖度に義憤を感じ、そんな忖度なんかやめてしまえ、と思って文春オンラインにリークした人物がいたのだろう、と推察している。

また、ジャニーズはテレビ局に対して、かつてほどではないにしても、今もある程度の影響力を維持していると思うが、ユニバーサルに対しては、それほどの影響力はない、とも思っている。

たとえば、ジャニーズが今回の件で怒って、「じゃあユニバーサルから撤退します」と言って、キンプリとSexy Zoneをユニバーサルから別の、たとえば自前のレーベルのジェイ・ストームに移籍させ、美 少年をユニバーサルからデビューをさせないことにしても、ユニバーサルには大打撃にはならないだろう、と思う。

というのも、ユニバーサルは、BTS、SEVENTEEN、ENHYPENなどのHYBEの人気ボーイズグループや、「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」で誕生したLAPONEエンタテインメント所属のINIなど、ドル箱の人気ボーイズグループを、幾つも抱えているのだ。

これらのグループの担当者が、ジャニーズ忖度なんてやめてくれ、と思っていても、何ら不思議はない。しかも、INIに加え、HYBE LABELS JAPANからこれから世界に向けてデビューするボーイズグループもユニバーサルが扱うとなれば、ジャニーズ忖度など、迷惑な障害でしかない。

一方で、ジャニーズのキンプリやSexy Zoneにしてみれば、世界進出のノウハウを持っていそうなユニバーサルをレーベルとするほうが、嵐の活動休止前の1年のアメリカ進出に成功できなかったジェイ・ストームに所属するよりも、メリットが大きいと思っているのではないか。

つまり、ユニバーサルはジャニーズに撤退されても大きな打撃はないが、ジャニーズのキンプリやSexyZoneがユニバーサルと組めなくなれば、痛手になりかねないのではないか(ジェイ・ストームでなく、SixTONESのいるソニーへの移籍という選択肢もあるかもしれないが)。

筆者も思う。忖度なんてやめてくれ。忖度番組は打ち切ればいい。



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