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『コウノドリ』が帰って来た! 毎回泣きながら見届けたい、価値あるドラマ

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TBS系のヒューマンドラマ「コウノドリ」の続編放送決定を知った時、また毎回泣きながら観るのか、と戸惑いつつも、とても嬉しかった。

2015年10月クールで初めてこの命のドラマを観た時の衝撃は大きかった。こういうドラマが実写で放送されるとは!

産科の現場であるだろう、ありとあらゆる難題が登場していた。また、本物の生まれたての、小さな、文字通り“赤い”顔の赤ちゃんが登場していた。衛生状況など、細心の注意を払っての撮影だろう。出産を扱うドラマだから、生まれて何カ月も経過した、より抵抗力のある赤ちゃんでは現実味がなくなってしまう。

前シリーズを観ている間、毎回ゲストを迎えて取り上げるお産に関するトピックが、あまりにも残酷で重苦しいこともしばしばあった。それでも、どれも本当に大切な話ばかりだったし、“出産は奇跡”というのはその通りだと思う。

こういうドラマこそ、これから出産を経験する世代の男女に、是非とも観て欲しいところだ。また、改めて、産婦人科を訪れる女性たちは貧富の差も含めさまざまな家庭および職場環境や身体状況にあり、ある意味社会の縮図を見るような場所だと思った。たとえば、産みたいのに授からない女性もいるし、授かっても産まない選択をする女性もいる。

確かな演技力の実力派俳優陣

前回このドラマの出演者で特に感銘を覚えたのは、主演の綾野剛の役者としての演技の幅の広さだった。綾野剛というと、ワイルドでアクションシーンをやっているイメージがあった。だが、このドラマの綾野剛は全くの別人で、優しく親身になって妊婦の不安を払拭してくれる理想の産科医だった。すごい俳優だと思った。

共演陣には松岡茉優、吉田羊、星野源、坂口健太郎などがいて、いずれも大好評だった前回の「コウノドリ」がいわば出世作となり、その後それぞれがめざましい活躍で確固たる地位を築いている。

新米産婦人科医を演じる松岡茉優とメディカルソーシャルワーカーを演じる江口のりこは、2017年7月クールの日本テレビ系錦戸亮主演ドラマ「ウチの夫は仕事ができない」で、松岡が可愛らしい若妻役、江口はその夫の破天荒な姉という役で共演していた。2人ともそのドラマとこのドラマでは全く佇まいが違っていて、きちんと演じ分けている。プロの女優さんだ。

もちろん、今をときめくシンガーソングライターでもある星野源は、2016年10月クールの「逃げるは恥だが役に立つ」での不器用でコミカルな青年役とはガラっと違った冷静な産婦人科医を演じている。

「コウノドリ」の前回では、星野が演じる四宮医師は、不安いっぱいで傷つきやすい妊婦に対して、感情を表さず冷たい医者だなと思ったが、最終回でやっと笑ってくれた。今回は、10月13日の放送開始直前に番宣で出演したTBS系「ビビット」で、星野は自分が演じる四宮医師のキャラクターについて「強い思いがあるからこそあまり表情に出さない」と説明していた。

また、同じく「ビビット」での番宣に登場した主演の綾野は、今シリーズについて、「我々医者のパーソナル部分に迫っていく」「生まれてからのその先の現実も描いて行く」と話していた。産科医は大変かつ尊い仕事だが、人手不足で、いろいろ葛藤もあるだろう。

辛い話も見届けたい

10月13日放送の今シリーズの第1話では、障害を持って生まれてきた子など、早くも切実な問題を抱える妊婦や新米母親が続出し、やはり涙なしには観られなかったが、もちろん結末までしっかり見届けた。

妻を「手伝う」と言った新米父親に対して、星野が演じる四宮医師が目を剥くシーンがあった。「手伝う」という表現は確かに、自分は当事者ではないが手伝ってあげる、という程度の認識しかないのか、と考えさせられる。若い男の子もこのドラマを観て、いろいろ考えて欲しい気がする。

最後に第2話の予告があって、妊娠したのに子宮頸がんと判明、という苛酷な現実に直面する妊婦の話題が出て来ることが分かった。辛いストーリーになる予感しかしないが、それでもやはり見届けたいなと思う。

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