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Aぇ!group『《A》BEGINNING』初日オリコン47.8万枚、ビルボ―ド62万枚、なにわ男子との比較が真逆

2024年5月15日

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・高水準の売上でデビュー大成功―お祝儀買いもあるが、Aぇ!groupのファン自体も多い
・オリコン初日売上47.8万枚がビルボードの62万枚を大幅に下回ったのは、CDの“積み”の間引きが大きい模様
・Aぇ!group『《A》 BEGINNING』は4形態でハイタッチ会抽選招待特典あり→CDを積むファンが出るのは必至
・『《A》 BEGINNING』初日売上は、なにわ男子『初心LOVE』をオリコンでは下回ったがビルボードでは上回った
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旧ジャニーズ事務所からのタレントの受け皿となった新会社・STARTOから第一号として2024年5月15日（水）にCDデビューを飾る5人組Aぇ!groupの、デビューシングル「《A》 BEGINNING」の、フラゲ日・5月14日（火）のオリコンでの推定売上は47万8,092枚で、オリコンのデイリーシングルランキングで初登場1位を獲得した。

一方、ビルボ―ド・ジャパンは、SoundScan JapanによるCDシングル売上レポートで、Aぇ!groupの「《A》 BEGINNING」が5月13日～14日の集計で62万0,793枚の売上を記録し、実質的な初日のフラゲ日・5月14日にハーフミリオンを突破した、と発表した（ビルボード・ジャパンは初日売上がハーフミリオン超えの場合のみ発表している）。

高水準の売上でデビュー大成功―お祝儀買いもあるが、Aぇ!groupのファン自体も多い

オリコンとビルボード・ジャパンの売上の差については下記で詳述するが、まずは、両者とも高水準の初日売上で、Aぇ!groupのデビューの大成功を示している。おめでとうございます！

Aぇ!group も、プロデューサーのSUPER EIGHT・大倉忠義（および横山裕）も、STARTO社も、ほっとして喜んでいるに違いない。大倉忠義はプロデューサーとして、キュートさを強調したなにわ男子の2021年のデビューに続き、男っぽいAぇ!groupのデビューも大成功させた。これでSTARTO内での発言権を増して行けるだろう。

Aぇ!group「《A》 BEGINNING」には、きっとSUPER EIGHTのファンをはじめとする、幅広いSTARTOファンからのお祝儀買いも入っているだろう。だが、Aぇ!groupだけでも、デビュー前から京セラドーム大阪で単独公演ができるほどファンが多かった。

オリコン初日売上47.8万枚がビルボードの62万枚を大幅に下回ったのは、CDの“積み”の間引きが大きい模様

Aぇ!groupのデビューシングル「《A》 BEGINNING」の同じフラゲ日・5月14日（火）の売上は、オリコンで47万8,092枚、ビルボ―ド・ジャパン（元データはSoundScan Japan）で62万0,793枚と、大きな差が生じた。これは両者の集計・推計方法の違いによる。

オリコンでは、調査協力店（2024年5月15日時点で全国1万7,675店）の実売データに基づいて全国売上を独自に推計していることによる推計誤差もあるが、CDの「積み」の間引き（1人3枚上限を適用）としての減算調整も行っている。特に、イベント特典付きCDには、間引きが厳しく適用される傾向にある。

ビルボ―ド・ジャパンの売上データは、元データがSoundScan JapanのPOSバーコード読み取りに基づいていて、日本国内の実際の売上の9割以上をカバーしているので、実際の総売上に近い（カバーされていない部分はビルボード・ジャパンによる推計）。

筆者は長年オリコンとビルボード・ジャパンが発表するCD売上データを見ているが、旧ジャニーズの場合、デビュー作以外では、両者に大きな差が出ることは、あまりない。

オリコンの旧ジャニーズ忖度を疑っていた人もいるかもしれないが、実際には、多くの旧ジャニーズファンが1会計3枚以内（それ以上買う場合は会計を分ける）を徹底しており、そもそも旧ジャニーズではデビュー作以外は個人別対面イベント特典があることは稀だ。

ジャニーズ・非ジャニーズにかかわらず、アイドルのデビュー作の場合、オリコンが「積み」の間引きを行ったとみられる場合と、行わなかったとみられる場合があった。

間引きが行われなかったとみられるのが、Aぇ!groupより1つ前の旧ジャニーズのCDデビューの、なにわ男子の2021年11月12日（金）発売のデビューシングル「初心LOVE（うぶらぶ）」のケースだ。コロナ禍で接触イベントができない時期で、オンラインイベント視聴特典はあったが、K-POPアイドルによくあるファンと1対1の個別オンライントークの類のイベントはなかった。

なにわ男子「初心LOVE（うぶらぶ）」の初日（フラゲ日）の売上は、オリコンで50万2,742枚、ビルボード・ジャパンで47万0,803枚だった（ビルボード・ジャパンは、なにわ男子「初心LOVE」の初週売上の記事で初日売上を明かした）。オリコンのほうがビルボード・ジャパンよりもやや多いが、これくらいなら推計誤差の範囲内とも言えるだろう。

Aぇ!group『《A》 BEGINNING』は4形態でハイタッチ会抽選招待特典あり→CDを積むファンが出るのは必至

しかし、今回のAぇ!groupのデビューシングル「《A》 BEGINNING」に関しては、カップリング曲や先着外付け特典が異なる4形態売りで、全形態の初回分に東京と大阪で開催される発売記念イベント＆ハイタッチ会への抽選招待に応募できるシリアルコードが封入されている。目を引くのが、ハイタッチという接触イベントの抽選招待特典だ。

どう考えても、熱心なファンならジャケット写真と外付け特典が異なる4形態全部揃えたいだろうし、発売記念イベント＆ハイタッチ会の抽選で当選したいから、CDを4枚以上（人によっては2ケタ、3ケタも）積むファンがいる、と考えるのが自然だ。

ということで、CDの「積み」の間引きを行うオリコンでの初日売上が47万8,092枚で、間引きを行わわず実際の総売上に近いビルボード・ジャパンでの初日売上の62万0,793枚を、14万2,701枚も下回ったことに、違和感はない。

過去には接触イベント特典があったKing ＆ PrinceやSnow Man・SixSTONESの同日デビューの際にも、オリコンでの売上がビルボード・ジャパンの売上を下回ってはいたが、下回る度合いは今回のAぇ!groupのほうがかなり大きいようだ。

『《A》 BEGINNING』初日売上は、なにわ男子『初心LOVE』をオリコンでは下回ったがビルボードでは上回った

なお、一つ面倒な事態になっているのは、Aぇ!group「《A》 BEGINNING」の初日売上が、なにわ男子「初心LOVE」の初日売上を、オリコンでは2万4,650枚下回ったが、ビルボ―ド・ジャパンでは14万9,990枚も上回たことだ。

ほら、こっちのほうが多いでしょ、とマウントを取りたがるファンは、オリコンとビルボード・ジャパンと、どちらの売上のデータを使うかによって、結論が正反対になることに、留意したほうがいい。

参考までに、近年のジャニーズのデビューシングルの初日・初週売上を下記に示した。

ビルボード・ジャパンでは、Aぇ!group「《A》 BEGINNING」の初日売上の62万0,793枚は既に、King ＆ Prince「シンデレラガール」となにわ男子「初心LOVE」の初週売上に肉薄しているので、おそらく初週全体では超えることになるだろう。

一方、オリコンでは、Aぇ!group「《A》 BEGINNING」の初日売上の47万8,092枚は、King ＆ Prince「シンデレラガール」を超えているが、なにわ男子「初心LOVE」には届いていない。

図表1 デビューシングルのビルボード・ジャパンでの初日/ 初週売上（日付は発売日、？は未公開で不詳）

2020/1/22 SixTONES「Imitation Rain/ D.D.」　？/ 776,836枚
2020/1/22 Snow Man「D.D./ Imitation Rain」？/ 772,236枚
2024/5/15 Aぇ!group「《A》BEGINNING」 620,793枚/？
2021/11/12 なにわ男子「初心LOVE」　　　470,803枚/ 632,655枚
2018/5/23 King ＆ Prince「シンデレラガール」？/ 622,701枚

図表2 デビューシングルのオリコンでの初日/ 初週売上（日付は発売日）

2020/1/22 SixTONES vs Snow Man「Imitation Rain/ D.D.」77.3万枚/ 132.8万枚（合算）
2021/11/12 なにわ男子「初心LOVE」　　　　 50.3万枚/ 70.6万枚
2024/5/15 Aぇ!group「《A》BEGINNING」　 47.8万枚/ ？
2018/5/23 King ＆ Prince「シンデレラガール」31.8万枚/ 57.7万枚

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