ジャニーズの世代交代-キンプリ・SixTONES が2020年アーティスト売上TOP10入り、関ジャニ∞は脱落

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・ジャニーズの世代交代が進む―今後の主役はキンプリとスノスト
・キンプリはどうしたいのか？―嵐と同じでは世界で成功できない
・今後デビューするジャニーズJr.に高いハードル

毎年オリコンが発表している年間のアーティスト別トータルセールス（CD+配信+音楽映像）のランキングの2020年の結果を見て驚いたのが、1位の嵐（145.2億円）に次いでK-POPのBTSが2位（107.4億円）、SEVENTEENが10位（35.9億円）だったことと、ジャニーズで明らかに世代交代が起きていること、だった。

オリコン年間ランキング　2020年
アーティスト別トータルセールス　売上（億円）
1. 嵐　　　　　　145.2
2. BTS　　　　　 107.4
3. 米津玄師　　　 97.1
4. King & Prince　 63.4
5. 乃木坂46　　　 59.7
6. Offical髭男dism　48.5
7. King Gnu　　　 40.5
8. TWICE　　　　 38.4
9. SixTONES　　　37.5
10. SEVENTEEN　 35.9
実質集計期間: 2019年12月9日（月）～2020年12月13日（日）
注: 税込小売価格の売上。CDシングル＋CDアルバム+デジタルシングル（単曲）+デジタルアルバム+ストリーミング+音楽DVD/Blu-ray Disc
出所: オリコン　https://www.oricon.co.jp/special/55632/2/

ジャニーズの世代交代が進む―今後の主役はキンプリとスノスト

ジャニーズ関しては、嵐は2年連続で1位をキープした。売上はベストアルバムを発売した2019年の203.3億円から2020年には145.2億円に減少したが、1位のまま活動休止というカッコいい花道となった。また、長年TOP10の常連だった関ジャニ∞が、ついに脱落した。

代わって、2年連続でTOP5入りしたのが、2018年にデビューしたKing & Princeだ。2019年には58.7億円の売上で3位、2020年には63.4億円の売上で4位だった。

さらに、2020年1月にデビューしたばかりのSixTONESが、早くも売上37.5億円で9位にランクインした。切れ目ないリリース続きはファンの財布には厳しかったが、アーティストセールスTOP10入りという栄誉につながった。

同時にデビューしたSnow Manは、2020年中はシングルが2作でSixTONESの3作より少なく、またSixTONESのように音楽ライブ映像を発売できかったから、TOP10入りできなかったとみられる。

一方で、2018年以前は配信が含まれていなかったから、その後のデータと単純比較はできないとはいえ、2018年にTOP10入りしていたKis-My-Ft2とHey! Say! JUMP、それにLDHの三代目JSBは、2019年に脱落し、2020年にも復活できなかった。

つまり、ジャニーズの音楽売上に関しては、2021年に活動休止してしまう嵐の主たる穴埋め役となるのは、キンプリ以降の若手グループとなりそうだ。これは、BTSを筆頭とするK-POP勢の躍進に対抗できるチョイスとも思われる。

特にスノストは、デビュー当初から世界進出を目指していて、パフォーマンス力重視に加え、YouTubeの公式チャンネルを活用をしてきた。SixTONESはインスタグラムの公式アカウントも活用している。ただ、他のアーティスト（嵐も含む）のように公式ツイッターで迅速に告知しファンを動画に誘導し、拡散も図る、ということまではしていない。

キンプリはどうしたいのか？―嵐と同じでは世界で成功できない

キンプリ過渡期のデビューで、メンバーたちは世界を目指したいとの趣旨の発言を繰り返してはいたが、そのためのSNSの環境作りは後れを取っている。

それでも、真偽は不明ながら、キンプリは嵐の松本潤のプロデュースの申し出をやんわりと断ったと一部で報じられたのが、興味深かった（その結果、松本の関心は美少年のプロデュースに移った模様）。

事実なら、周囲の期待とは裏腹に、嵐と全く同じ王道アイドル路線はとりたくない、嵐と同じでは世界で成功できない、という意志表示にも取れるからだ。

では、キンプリはどうしたいのか？　実は、キンプリは2020年9月発売のアルバム「L&」で、各メンバーが1曲ずつセルフ・プロデュースに挑戦しており、自分たちのやり方でアーティスト性を高めて行きたいという意志をにじませていた。もしかして、K-POPのBTSら主要グループが、楽曲制作にも参加していることを、意識しているのだろうか。