キンプリが海外進出への意欲を強調（『SONGS OF TOKYO Festival 2019』）

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・海外向けを意識したスペシャル・パフォーマンス
・トークでは海外進出意欲を強調
・海外進出は程度にもよる、本格進出できる状況ではない
・商品情報

2019年10月26日（土）にCSのNHK WORLD-JAPANで放送された「SONGS OF TOKYO Festival 2019」Part1に、King & Princeはトップバッターとして登場し、この日限りのスペシャル・パフォーマンスを披露した。

なお、「SONGS OF TOKYO Festival 2019」Part1は10月26日（土）の 26:10～26:58に、同じ50分の内容で再放送され（ホームページでの同時ストリーミングおよび専用無料アプリでのスマホ・タブレット等での配信視聴も可能）、後日NHK総合テレビでも放送される。

キンプリのセットリストとステージ・パフォーマンスは、海外の視聴者を念頭にしたもので、トークでも早期に海外に進出したいとの強い意欲が伝わって来た。

海外進出をどこまでやりたいのかが問題だ。単にアジアでコンサートを開催したいだけなら、ホール程度でよければ割とすぐにできるだろう。ただ、日本からツアーで連れて行くファンと御用メディアが観客席の大半を占めるようなコンサートなら、意味はないし、むしろ恥ずかしい。

本格的な海外進出とは、故・ジャニー喜多川氏が育ったアメリカを含む欧米にまで進出して、CDや配信音源を売って現地のチャートにも登場して、現地ファンが大半を占めるコンサートを開催することだ。

筆者は全米ビルボード・アルバム1位を獲ったK-POPのBTSやSuperMに慣れ親しんでいるが、今のキンプリは欧米も含めた本格的な海外進出ができる状況ではないと思う。

ただ、キンプリは当初思ったよりも歌やダンスができる人たちなので、今後ダンスと歌のレベルを上げて良い楽曲と強力なプロモーションに恵まれれば、本格海外進出も不可能ではないと思う。

以下はネタバレを含む点に留意されたい。

海外向けを意識したスペシャル・パフォーマンス

キンプリは「SONGS OF TOKYO Festival 2019」Part1の冒頭で、この日限りのスペシャルなステージ・パフォーマンスを行った。セットリストは以下の通り。

1. シンデレラガール
2. KP "WA" DANCE　（仮面、扇子、殺陣、旗、和太鼓のパフォーマンスあり）
3. Naughty Girl
4. King & Prince, Queen & Princess 英語詞バージョン

1曲目の「シンデレラガール」は白い王子様の衣装だった。

2曲目の「KP "WA" DANCE」ではジャニーズJr.が踊っている間に早着替えして、上から着物みたいなゆったり長い衣装をかぶって、和のパフォーマンスをした。

岸優太はお面、高橋海人は扇子、永瀬廉は殺陣、神宮寺勇太は桜の旗、平野紫耀は和太鼓ソロのパフォーマンスをして、その後全員和太鼓を叩いた。

3曲目の「Naughty Girl」は、海外進出で外せないダンスナンバーだ。キンプリのメンバーたちは、長い衣装を脱いでカジュアルなブルーのジージャンの衣装になった。

途中で白Tシャツをめくって腹筋を見せるお馴染みのセクシーな振り付けも健在だった。ただ、最後のほうは心なしか、疲れも見えていた。

最後の「King & Prince, Queen & Princess」は、すべて英語詞だった。だいぶ練習したようだが、発音はボーカルの先生に「ジャパングリッシュ」と言われそうな日本語訛りで、ネイティブの外人がすべて聴き取れるかどうかは不明だ。番組では英語字幕テロップが付いていたから問題ないが。

トークでは海外進出意欲を強調

その後、MCの関ジャニ∞の村上信五とホラン千秋に呼ばれて、キンプリのトークセッションがあった。

最初に1人ずつ英語で名前を名乗る自己紹介をした。ただ、最後の岸優太だけはなぜか、忘れたのか、自分の名前を言わず、「Hello, We are King & Prince」と、グループ名だけ紹介していた。

観客席には多くの外国人がいて、平野は「滅多にないこと」「リアクションがすごい勉強になったと思いました」と述べた。

永瀬は日本ぽいステージをして、「手ごたえは感じております」と言った。

神宮寺は「選曲とか演出とかも自分たちで意見させて頂いて」と、意欲的に取り組んだことを明かした。

平野は海外進出について、「ジャニーさんと僕たちの夢」「なるべく早く行動して海外で活躍できるようになれたらいいなと思っています」と、熱意を露わにした。

海外進出にあたってどんなアーティストになりたいかと問われ、岸は「ワン・ダイレクションさんのような」と述べた。もうジャニーズの先輩など眼中にない。

MCがステージ上のゲスト観覧者席にいた日本語学校に通うアメリカ人男性に、キンプリのパフォーマンスの感想を求めると、「とても素晴らしい」と述べ、子供時代に見た「バックストリート・ボーイズやインシンク（★NSYNC）」を思い出した、とコメントした。

招待されたステージ席にいる日本語が達者な外国人が、テレビカメラの前で感想を求められると、誉め言葉を言えとNHKから暗黙のプレッシャーがかかることを加味する必要がある。

それでも、外国人のしかも男性から褒められるのは、キンプリが本気で海外でも通用するアーティストを目指したいなら、意味がある。平野も「男性の方もファンになってくれるって、一番カッコいいじゃないですか」と述べていた。

当然だ。アイドルならイケメンだというだけで女の子からキャーキャー言ってくれるが、アーティストとして評価されているなら、同性のファン、あらゆる国のファンが付いてしかるべきだ。

海外進出は程度にもよる、本格進出できる状況ではない

海外進出を、単に日本からファンと御用メディアをツアーで外国に連れて行ってコンサートをすることも含めるなら、キンプリは台湾などアジアのホールクラスなら簡単にコンサートを実現できるだろう。

しかし、観客のほとんどが日本から来たファンなら、日本の御用メディアが日本向けに提灯記事を書くだけで終わる。これは恥ずかしいことでもある。また、だったら国内でもっとコンサートをすべき、と日本のファンの不満も爆発するだろう。

本格的な海外進出は、海外でファンを獲得してCDや配信音源を売って、現地のチャートのそこそこの順位にランクインして、現地で集客してコンサートを開催して成功することだ。ここまでやるとなると、甘くはない。

既に欧米に進出して成功しているK-POP勢を見ると、ダンスが高難度でカッコよく、英語の歌や英語が多めの歌詞の優れた楽曲を歌い、コンサートのMCも大半を英語で行うのが、当たり前だ。

海外でコンサートで集客できるほどファンを獲得したければ、まずは積極的にYouTubeなどSNSを活用して、ダンス映像やミュージックビデオなどを発信することも大事だ。海外の視聴者は、ジャニーズだか敬意を表することはないし、K-POPの BTS やSuperMなどとも比べられる。

岸が目指す路線として挙げたワン・ダイレクションは、激しく踊るタイプではないが、西洋人のイケメンで高度な歌唱力で良い楽曲を歌っている。西洋人から見れば童顔の日本人の男の子たちが、K-POPのようなダンスアピールなしで、歌だけで勝負できるだろうか？

ともあれ、キンプリが本腰を入れて歌やダンスのパフォーマンスレベルを上げて、良い楽曲提供を受け、SNSでのPR活動を精力的に行えば、海外への本格進出も不可能ではないだろう。

だが、今のキンプリはまだその段階にはない。また、SNSも駆使して世界的にPRしてくれるブレーンすらいないのではないか。

個人的には、本格的海外進出ができるまでにレベルアップしたキンプリを見てみたい。

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このサイトのKing & Princeの記事：

2019年10月26日付　キンプリが負う重責、平野紫耀は膝が悪くても踊る、嵐・松本潤がステージ演出指導（『RIDE ON TIME』）
2019年9月14日付　増田貴久がキンプリ高橋海人、SixTONES京本大我、美少年岩﨑大昇とデュエット（『ザ少年倶楽部』）
2019年9月7日付　増田貴久が『ザ少年俱楽部』で圧巻のソロステージ、9人時代NEWSの映像、キンプリ永瀬・岸・平野とトーク
2019年9月2日付　キンプリの5人が告白するタイプか否か、女性のキュンとする仕草について語り、壁ドン実践（『CDTV』）
2019年6月25日付　キンプリ1stアルバム「King & Prince」初週1位で売上46.8万枚、ポスト嵐本命も嵐にまだ届かず
2019年6月18日付　オリコン2019年上半期シングル5位にキンプリ、アルバム8位にキスマイ
2019年5月29日付　キンプリ1stアルバムの「Naughty Girl」MVで腹筋チラ見せ悩殺セクシーダンス
2019年1月10日付　「King & Prince First Concert Tour 2018」-ドキュメンタリーが貴重、初々しさと輝き

キンプリが海外進出への意欲を強調（『SONGS OF TOKYO Festival 2019』）

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