KinKi Kids新曲「Topaz Love」テレビ披露感想と光一・剛の共作リスト

2017年12月15日

KinKi Kidsが2018年１月24日に発売するダブルA面シングル「Topaz Love/DESTINY」の表題曲「Topaz Love」が、12月14日放送のNHK総合「SONGS」でステージ初披露された。

この曲は堂本剛作詞、堂本光一作曲という、2人の「Family～ひとつになること」（2010年）以来約7年ぶりの記念すべき共作だ。また、編曲が2人と仲良しでファンにもお馴染みのKinKi Kids共同プロデューサーの堂島孝平が担当している。

7月15・16日の横浜スタジアム（ただし剛は中継出演）のデビュー20周年イベント「KinKi Kids Party!」で、まだ歌詞がなく制作途上だったこの曲を、光一がステージ披露した。光一が先に作曲していて、剛がそのメロディーに載せる詞を書くことになっていたが、剛は当日昼頃に突然詞の状況を問われて戸惑ったことを明かしていた（イベントのダイジェスト映像については2017年12月6日付「KinKi Kids『The BEST』初回盤『KinKi Kids Party!』に感動」を参照）。

まだ歌詞がないので、光一がバンド演奏をバックに新曲を「ラララ」で歌った。そのバンドにはもちろん、この新曲の編曲を担当した堂島孝平もギターで参加していた。

「SONGS」のインタビューで、光一は歌詞がないまま未完の曲をステージ披露した意図を説明した。「その光景を剛くんがモニターで見ながら詞を書いたら、どんな詞が生まれるんだろうなあって思ったんですよ。それをあの場所で剛くんに聞かせてやったら、何かすごくその曲自体が、我々とファンのみなさんと、想いが強い曲になるなって思いついた。思いつきですよ、だから」

光一が新曲を「ラララ」で歌っていた間、剛は演奏を聴きながら、思い浮かんだ仮の詞を手持ちのスケッチブックにマジックで書き込んでいた。剛は「SONGS」で、その時作詞に臨むにあたって抱いた気持ちを明かした。「（突発性難聴で起きた出来事の経験を）無駄にしたくないし。このフレーズ、今しか出えへんのかもなっていうフレーズのほうをちょっと大事にして。それを歌うたびに、イベントのこと思い出したり、自分の耳がもし治ったとしても、あの時大変やったなあとか、あの時あの人に出会ったことによって、だから今があるなとか、そういうことも含めて、ちゃんとふり返られるための、タイムスリップできるような歌詞を書いたほうがいいかなと思って」

KinKi Kidsの今を歌った貴重な共作

7月のイベントの段階では、曲の仮のタイトルは突発性難聴ならぬ「突発ラブ」だった。だがその後、最終的に新曲のタイトルは「Topaz Love」に決まった。「Topaz」はトパーズで、前向きな力を与える宝石、とナレーションで解説された。

完成した新曲「Topaz Love」がバンドと弦楽器のバッキングで披露された。歌い出しは光一からだ。7月のイベントの時に光一が「ラララ」で歌った、メジャー（長調）なのにどこか哀しみを帯びたメロディーが、剛が書いた女性詞によくマッチして完成している。「華（はな）の灯（ひ）」「色彩（いろ）」とか「見惚れ（みほれ）」など、剛独特の漢字言葉の使い方だ。

恋愛テーマの女性詞ながら、その詞の中には突発性難聴の体験とも取れるフレーズも幾つか散りばめられている。「耳を澄ます寂しい世界」「静寂へと難破」など、突然聴力を失った時の剛のショックや孤独感が想像できて胸が痛むところもある。

曲紹介の時にナレーターはタイトルを「トパーズ・ラブ」と読んでいた。だが、2人の歌唱中、サビに移る直前の決めゼリフ的な歌詞「Topaz Love」のところでは、「突発ラブ」としか聞こえない歌い方だった。

大サビからラストにかけては、剛と光一が別々の歌詞とメロディーを同時に歌う、という「N album」収録の「陽炎～Kagiroi」を彷彿させる構成だったが、今回の違いは、2人がそれぞれ歌う歌詞が一致する瞬間が2度あり、まるで2人が遠く離れたりまた一緒になったりを繰り返すような、不思議な感覚だった。

堂本光一・剛の主な共作曲一覧

以下は、堂本光一と堂本剛の主な（音源化された）共作曲だ。編曲には堂本ファミリーバンドのバンドマスターの吉田健の名前も頻繁に登場している。特に有名なのは、デビュー10周年記念アルバム「39」でファン投票1位となった「愛のかたまり」だ。光一が作曲した憂いに満ちたメロディーに、剛の切ない女性詞が載っている。この続編がアルバム「Φ（ファイ）」収録の「銀色暗号」とされている。

「好きになってく愛してく」（2004年1月、シングル・アルバム「The BEST」収録）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：武部聡志

「愛のかたまり」（2001年11月、シングル「Hey! みんな元気かい」・アルバム「39」「Ballad Selection」収録）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：吉田健

「5×9=63」（2002年10月、シングル「solitude～真実のサヨナラ～」初回盤収録）
作詞：KANZAI BOYA RED（堂本光一）
作曲：KANZAI BOYA BLUE（堂本剛）
編曲：知野芳彦

「恋涙」（2005年11月、アルバム「H album –H・A・N・D-」・アルバム「39」収録）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：石塚知生

「futari」（2006年12月、アルバム「I album –iD-」収録）
作詞：堂本光一
作曲：堂本剛
編曲：吉田健

「Music of Life」（2007年7月、アルバム「39」収録）
作詞：堂本光一
作曲：堂本剛
編曲：吉田健

「銀色暗号」（2007年11月、アルバム「Φ（ファイ）」「Ballad Selection」収録）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：吉田健

「Family～ひとつになること」（2010年12月、シングル・アルバム「Ballad Selection」「The BEST」収録）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：吉田健

「Topaz Love」（2018年1月、シングル）
作詞：堂本剛
作曲：堂本光一
編曲：堂島孝平

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