渋谷すばるの歌声を久しぶりに聴いた―新曲デモ音源

2019年8月7日

元関ジャニ∞の渋谷すばるが、有料会員限定で新曲のデモ音源を公開した。きっとソロでのデビューアルバムか何かに収録するのだろう。

公開にあたって、渋谷すばるは、あくまでもDemo、と強調していた。つまり、まだ完成形ではなく、原型であって、これからまた変わるだろうし、音も厚くなるだろう、と言いたいのだろう。

久しぶりに渋谷すばるの突き抜けるような、ちょっと泥臭さもわずかにある、魂の歌声を聴いた。この人の歌声の魅力はこれなのだ。

たとえば、彼が関ジャニ∞の元メンバーの渋谷すばるだったと知らない人が、いきなりこのデモ音源を聴かされたら、元ジャニーズだったとは全く想像もつかないだろう。彼の歌声は、アイドル唱法なんかでは全くないから。

ジャンル的には、ハードなロックだったら苦手かも、と思っていたら、そんなことはなくて、情感豊かな曲だった。個人的には少しほっとした。

いや、もちろん、渋谷すばるがハードロックをやりたいなら、周りの雑音など気にせず、貫けばいい。筆者としては、そのジャンルがちょっと苦手であっても、それでも聴いてみたいという気持ちはある。

アジアの辺境の旅の記録でうかがえる独特の感性

少し前に渋谷すばるが、やはり有料会員向けに公開していた、東南アジアのとある国の辺境での旅日記も、なかなか興味深かった。

そこに書いてある異国の情景の物珍しさもあったが、渋谷すばるの目のつけ所が、また独特だったから、とても興味深かった。こういう独特の感性は、クリエイターには大事なんだろうと推察される。

筆者はその国の首都には、かなり前に一度だけ行ったことがあった。ゆっくりしている暇がなかったのでほんの一部しか見ていないが、喧噪、躍動感、という印象を持った。

だが、筆者は渋谷すばるが今回書いていた、その国の辺境地帯には行ったこともないし、どんなところか想像もつかない。

それは、その場所を汽車に揺られてゆっくり移動していた渋谷すばるも同じだったようで、すべてが初めて目にするものだった。何時間もの長時間の旅も、全く退屈することもなく、意外に早く時が過ぎて行ったみたいだ。

普通の人なら、何もないところで何時間も過ごさなければならないとなると、相当退屈で苦痛にすら感じるかもしれない。

だが、渋谷すばるはそうではない。何もないところで、何か興味のあるものを見つけることができるのだ。

発想が違うし、何よりも、感性が違うのだ、凡人と比べて。だから創作ができるんだな、と自然に納得してしまった。

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