2018年6月1日深夜放送の日本テレビ系「バズリズム02」に、堂本剛がENDRECHERI(エンドリケリー)として出演し、MCのバカリズムらとのトークを繰り広げ、ライブコーナーでは5月2日発売のアルバム「HYBRID FUNK」収録の「Crystal light」のパフォーマンスを披露した。
ファンとしてはなかなか見応えがあった。ただ、剛をよく知らない人が観たら、変わった人に思えるようなトークの仕上がりだった。
剛はENDRECHERIの名前では、初出演だった。本人としては、特にENDRECHERIの名前で出る時用に設定があるわけではなく、堂本剛で全然OKとのことだった。
この番組の収録は5月23日、つまり筆者も行ったENDRECHERI Domoto Tsuyoshiの東京Zepp DiverCityでの5月22日のライブの翌日に行われた(ライブレポートは2018年5月23日付「堂本剛ENDRECHERIライブ―圧巻の歌、バンド演奏と心に残るトーク」を参照)。スタジオトークでは(全く映らなかったが)番組協力の抽選に当たって観覧席に入れたファンからの声援が聞こえていた。
テレビの画面を通してみると、剛の顔が収録前日のライブで遠くから見た時よりも若干ふっくらしているように思えた。だが、よく考えると髪がフワッとしているせいだった。ライブの時には剛はヘッドフォン(お洒落な特注品。後述参照)を装着していて、髪が抑えつけられていた。
トークコーナーでは、剛はライブのグッズ販売商品でもある、白地に胸のところにENDRECHERIのロゴが入ったTシャツを着ていた。このTシャツはワンサイズだから、筆者を含め、ファンたちが買ったものと同じサイズだ。
これまで剛はソロ活動で「架空の空間を作りたい」というコンセプトの下、さまざまなプロジェクトを立ち上げた、とのナレーションがあり、これまでの堂本剛のソロプロジェクトでのMV映像が紹介された。
具体的には、ENDLICHERI☆ENDLIEHCRIの「ソメイヨシノ」、美我空の「空~美しい我の空」、SHAMANIPPONの「瞬き」、ENDRECHERIの「HYBRID FUNK」「HYBRID ALIEN」だった。締めくくりに、ソウルミュージック、ファンクミュージックなど、独自の音楽性を築き上げた、とのナレーションが入った。
アーティストが別名義でプロジェクトをすることについて
MCのバカリズムから、堂本剛ではない別名義で活動していることについて問われると、剛はかなり熱を込めて語った。
「ジャニーズ事務所でアイドルとかって括りに入っちゃうんで。僕が何も思っていなくても。第三者の人たちが作り上げてくれているイメージを生きなきゃいけないという中で、仕事するじゃないですか」「僕も歳を重ねるんでいろんな人間とつながるんですよね。そうするといろんな刺激をもらうじゃないですか。その刺激をもらうと、また何か作りたいと思うんですけど」
「ジャニーさんが『曲作っちゃいなよ』ってことになったんですけど。『自分でプロデューサーもやっちゃいなよ』と。その時に普通に堂本剛でやってたんですけど、『ジャニーズでしょ』『アイドルのでしょ』『彼がこんな曲書けるわけないじゃない』っていうところから、僕スタートしてるんです。このイメージがあると、クリエーションが変わってきちゃうなって思って、ENDLICHERI☆ENDLIEHCRIっていうのを作ったんですよ」
「ジャニーさんが思いつきで言うんで、いつも。『やっちゃいなよ』ってなったんで。(首をひねって)首でこう行くぐらいで」
ENDRECHERIの「世の中でこう思ってんのオレだけ」
「ENDRECHERIの世の中でこう思ってんのオレだけ」との企画が繰り広げられた。意図的に剛が変わり者に思えるようなネタばかり集められていて、最後に剛はちょっとやりすぎたかな、と一瞬迷うような表情を見せていた。もっとも、大袈裟にしすぎとはいえ、全く違う話というわけではない。
初めに、剛が事前に提出した、5項目が示された。
(1) 「1+1=1111」と思ってるのオレだけ?
(2) 「キャー」っていう人が怖いのオレだけ?
(3) ドライバーが車内で熱唱してるのを見てザワザワするのオレだけ?
(4) 外国のスターを好きになるのは難しいと思ってるのオレだけ?
(5) 多数決が嫌いなのオレだけ?
時間の制約のせいか、実際にオンエアで話題になったのは、(1)(2)(5)だけだった。
「1+1=1111」に関しては、剛はモノづくりでの姿勢であると示唆した。
「『1+1』の」『+』を解体したら『1111』になるじゃないですか。こういう視点でモノを作っていくと、面白いモンできるんで。脳みその中で腑に落とさずに、腑に落ちない答えを出していくことが、モノづくり面白いなっていうところでの提案」とのことだ。
バカリズムに周りの人の反応を尋ねられると、剛は「無言ですよね」「あれ、恋に落ちたのかな?ぐらいの」とほほ笑んだ。
剛がバカリズムに「ライブで議論になったんですけど、『堂本剛』、どんなイメージありますか?」と尋ねると、バカリズムは「アイドルっていうの、どうしても出て来ちゃいますね」と答えた。
すると剛は、「これを『タ』に変えた時に、『タータタタタタ』になるんですよ。『ん?』ってなるじゃないですか。そこが人生楽しくないですかってことなんですよ」「それで、脳みそが一回フワッてするじゃないですか。この感じがちょっとおもろいなって思ってるんです。」 と話した。これは、筆者も観に行った前日のライブでバンド仲間と盛り上がった話題だった。
観客の「キャー」の大歓声について語る際に、剛は「客観的に状況把握をしている時があって、僕をみんなめっちゃ見てる、と思ったりとか。これだけの人がめっちゃ騒いでるやん、コワと思ったり」と話した。
多数決が嫌いというのは、剛は最近自身のラジオ番組でも語っていた。「多数決が多いほうに物事を決めて行ったほうが、スムーズなんですよね。平和好きなんで、自分がそう思ってない意見でも、手を挙げなければ空気が悪くなったりする」
「そこにはもう権力とかね、支配とかがあったらね、手を挙げざるをえない人もいると思いますね。手を挙げなくてもいいような世の中になればいいのになと思って」 これを聞くとバカリズムは笑いながら「何があったんですか?」と尋ね、剛は「違うんですよ」と笑いながら答えていた。
ちなみに、事前のスタッフとの打ち合わせでは、多数決が嫌いという話題について、剛はスタッフから「ちょっと話が深すぎますね」「ちょっとそれは重たい話になりそうなんで、もうちょっとオブラードに包んで頂いて」と注文されていたという。
トークの締めくくりに、剛は「これをオンエアされる? また、『あいつの脳みそ変わってるな』なんて」と、若干反響を気にして焦る素振りを見せつつも、笑っていた。
ライブコーナーで「Crystal light」のパフォーマンス
この日のENDRECHERIのバンド構成は、前日・5月22日のライブのフルメンバーから、コーラスが1人減って2人になり、パーカッションとホーンセクションがなくなっていた。ライブでブラスが演奏していたパートは、2人のキーボードだけで弾いていた。また、今回のドラムには、DUTTCHが入っていた。
バンドメンバー:2018年6月1日深夜放送「バズリズム02」
ボーカル: ENDRECHERI=堂本剛
ギター: 竹内朋康、小林"Bobsan"直一
ベース: 鈴木渉
ドラム: DUTTCH
キーボード: 十川ともじ、Gakushi
コーラス: Tiger、Lyn(=稲泉りん)
今回披露した曲は「Crystal light」だった。バンド編成を考えての選曲でもあるのだろう。フジテレビ系「LOVE MUSIC」での披露曲も「YOUR MOTHER SHIP」で、アルバム「HYBRID FUNK」のリード曲「HYBRID FUNK」「HYBRID ALIEN」以外からのファンクの選曲となっている。
「HYBRID ALIEN」に至っては、今のところライブでもセットリストに入っていない。山下達郎のギターのカッティングのイメージを大事にしたいからなのだろうか、という気もする。もちろん、山下達郎がギタリストとして加わった「HYBRID ALIEN」のステージ披露をいつか観てみたいとは思うが、実現のハードルはとても高そうだ。
ともあれ、この日は堂本剛の"変わった脳みそ"ぶりを強調するようなトークの後で、剛は黒っぽいロングコートあるいはスカートみたいなトップスの衣装をひららさせながら歌って踊り、画面には「Crystal light」の生と死をテーマにした難解で変わった歌詞がテロップ表示されていた。初めて堂本剛のソロ歌唱を見た人は、やっぱり変わった人なんだな、という印象を持ったかもしれない。
「Crystal light」は、フレーズの終わりにいろんな楽器が一斉に拍を4つ刻む部分以外は、基本ワンコードのファンクだ。それでもボーカルの剛の圧巻の歌唱力と、ベースをはじめとする各楽器の華やかで動きのある見事な演奏で、単調さは全く感じらず、グルーヴィーに盛り上がった。
剛は、何だかんだ言っても、長年ジャニーズのステージに立ってファンを熱狂させてきただけあって、自分の魅力の見せ方や盛り上げ方をよく心得ている。今回は半袖付きで肌の露出が少なく、パンツもピチピチでなく上衣のヒラヒラが膝下までかかっている、概ね非セクシー系の衣装だった。それでも、胸元から見えるインナーが網目の大きなメッシュだったのは、目を引いたし、なかなか色っぽく踊りながら歌っていた。
ライブでは遠すぎてよく見えなかった、難聴の左耳の音をオフにするためのヘッドフォンは、耳に触れるスピーカー部分は紫で「ENDRECHERI」のロゴが入っており、ヘッドバンドは紅色っぽく見えた。これは特注品に違いない。グッズ販売したら、筆者を含め、ファンは絶対買うだろう。
*堂本剛がENDRECHERI名義で2018年5月2日に発売するアルバム「HYBRID FUNK」は、山下達郎がギターで参加した「HYBRID ALIEN」をはじめ、幅広いFUNKが楽しめ、ソウルバラードも収録。アルバム「HYBRID FUNK」はDVD付Limited Edition A(初回盤A)、DVD付Limited Edition B(初回盤B)、CDのみのOriginal Edition(通常盤)の3形態で販売され、ジャケットには長かった髪を切った堂本剛が数々のヘアアレンジで登場。楽曲は3形態共通の11曲に加え、Limited Edition Aのみ収録の「逝くの?!」、Limited Edition Bのみ収録の「Tonight」、Original Edition(通常盤)のみ収録の3曲「おめでTU」「セパレイトしたブレイン」「シンジルとウラギル」がある。Limited Edition AのDVDには「HYBRID FUNK」のMV、メイキング映像、無編集ワンカットのダンスシーンおまけ映像を収録。Limited Edition BのDVDには「HYBRID ALIEN」のMV(4人のエイリアンと踊る剛)とメイキング映像が収録され、投げ込みポスター「HYBRID ALIEN家族写真」も封入される。店舗により、先着外付け特典として、Limited Edition AにはSankakuエコバッグ、Limited Edition BにはSankaku転写しちゃってよシート、Original Edition(通常盤)にはSankakuステッカーが付く。アルバム「HYBRID FUNK」のレビューは2018年5月2日付 「堂本剛『HYBRID FUNK』はカッコよくグルーヴィーで多様」を参照。
Amazon: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
Amazon: HYBRID FUNK Limited Edition A [CD+DVD] (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2(*税込定価は3,996円)
Amazon: HYBRID FUNK Limited Edition B[CD+DVD] (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
Amazon: HYBRID FUNK Original Edition (通常盤) 早期特典Sankakuステッカー付 (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
Amazon: HYBRID FUNK Original Edition (通常盤) (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2 (*特典なし)
楽天ブックス: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
タワレコ: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
タワレコ: HYBRID FUNK Original Edition (通常盤) (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
セブンネット: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
セブンネット: HYBRID FUNK Original Edition (通常盤) (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
TSUTAYA: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
TSUTAYA: YBRID FUNK Original Edition (通常盤) (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
Neowing: HYBRID FUNK Original Edition (通常盤) (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
Yahoo!ショッピング: HYBRID FUNK ラインナップ (ENDRECHERIこと堂本剛) 2018/5/2
*堂本剛が3枚目のソロアルバムとしてENDLICHERI☆ENDLICHERI名義で2006年3月1日に発売した「Coward」はライブでその後よく歌われることになった「これだけの日を跨いで来たのだから」や「ソメイヨシノ(ライブバージョン)」などを収録。
Amazon: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENCLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
セブンネット: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
タワレコ: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
楽天ブックス: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENCLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
TSUTAYA: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENCLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
Neowing: Coward 通常盤 (ENDLICHERI☆ENCLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
Yahoo!ショッピング: Coward 通常盤 ラインナップ (ENDLICHERI☆ENCLICHERIこと堂本剛) 2006/3/1
*堂本剛が4枚目のソロアルバムとして2007年4月11日にENDLICHERI☆ENDLICHERIで発売した「Neo Africa Rainbow Ax」
Amazon: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
楽天ブックス: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
タワレコ: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
TSUTAYA: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
Neowing: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
セブンネット: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
Yahoo!ショッピング: Neo Africa Rainbow Ax 通常盤 (ENDLICHERI☆ENDLICHERIこと堂本剛) 2007/4/11
このサイトの堂本剛ソロ活動の記事:
2018年5月23日付 堂本剛ENDRECHERIライブ―圧巻の歌、バンド演奏と心に残るトーク
2018年5月2日付 堂本剛「HYBRID FUNK」はカッコよくグルーヴィーで多様
2018年5月1日付 堂本剛のENDLICHERI☆ENDLICHERIプロジェクトの復習
2017年11月23日付映画「銀魂」BD特典映像の堂本剛の撮影シーンやインタビューに再び釘付け
2017年10月9日 付 堂本剛の絶滅危惧種の名曲、入手困難な初回盤のみ収録のおすすめ曲リスト
2017年9月18日付 堂本剛おすすめバラード曲リストは容易に作れたがアッパー曲リストは難航