2024年末『第75回 NHK紅白歌合戦』視聴率が上昇、STARTO（旧ジャニーズ）勢不在は影響せず

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・注目された『紅白』2部の視聴率は前年比0.8ポイント上昇で32.7%
・『紅白』にSTARTO勢（旧ジャニーズ）は2年連続で出場ゼロだったが、視聴率は上がった
・STARTO福田社長は紅白出演見送りを『単にスケジュールの理由』と説明、今後の判断の自由度確保

2024年12月31日（火）19:20～23:45にNHK総合等で放送された「第75回 NHK紅白歌合戦」の2部の世帯視聴率が32.7%で、前年・2023年の31.9%を0.8ポイント上回った（ビデオリサーチ・関東地区、以下同じ）。1部の世帯視聴率は29.0%で、前年と同じだった。

注目された『紅白』2部の視聴率は前年比0.8ポイント上昇で32.7%

2024年大晦日の「第75回 NHK紅白歌合戦」の2部の世帯視聴率は32.7%で（ビデオリサーチ・関東地区）、前年の31.9%から0.8ポイント上昇した。1部は前年と同じ29.0%だった。

関東地区以外で、人口の多い地域である関西地区の世帯視聴率を見ると、2部が前年の32.5%から2024年には33.1%に上昇し、1部も前年の27.5%から2024年には27.6%に、小幅ながら上昇している。

2部の個人視聴率は、関東地区で前年の23.5%から2024年には23.4%への小幅低下となったが、メディアの報道は依然として2部の関東地区の世帯視聴率を、最重要視している。世帯視聴率を高くしたければ、視聴者の多い中高年に観てもらえる番組作りが大事だ。

2部の関東地区の世帯視聴率が前年を0.8％下回ったことについて、メディアの評価は、前年を0.8ポイント上回った、とポジティブに捉えているところと、NHKの目標である40％には及ばなかった、という辛口に2分されている。

『紅白』にSTARTO勢（旧ジャニーズ）は2年連続で出場ゼロだったが、視聴率は上がった

なぜ2024年に2部の世帯視聴率が上がったかについては、時間別視聴率がまだ分からないので、断定はできない。

それでも、多くのネットメディアのニュースでは、中高年の人気が高いB’zがサプライズ演出で、当初予定通りの「イルミネーション」歌唱（事前収録）に加え、NHKホールに突然現れて「LOVE PHANTOM」「ultra soul」の2曲を生パフォーマンスしたことが、効果をあげたのではないか、との見方が多い（たとえばENCOUNTの2025年1月2日配信の記事を参照）。

それでも、STARTO ENTERTAINMENT（旧ジャニーズ）のアイドルたちにとっては、前年に引き続き2024年もSTARTOからの出演がゼロだったのに、「紅白」の視聴率が上がった、というムードになっていることは、正直面白くないだろう。

STARTO（ジャニーズ）勢がいなくても、「紅白」の視聴率を上げることは可能、と証明されたと思われかねないからだ。また、STARTO（ジャニーズ）勢が、カヤの外に置かれた感もある。

メディア報道を見ると、2024年大晦日の「第75回 NHK紅白歌合戦」のオファーが、Snow ManとSixTONESにあった模様だが、結果的にSTARTO社からは出演ゼロだった。

STARTO福田社長は紅白出演見送りを『単にスケジュールの理由』と説明、今後の判断の自由度確保

2024年12月26日発売の「週刊文春」2025年1月2日・9日号に、STARTO ENTERTAINMENTの福田淳社長のインタビュー記事があり、その中で福田社長は「紅白」にSTARTOから誰も出演しなかったのは、「単にスケジュールの理由」と説明した。

福田社長は、ジャニー喜多川問題を扱った10月20日放送の「NHKスペシャル」の「紅白」出場のジャッジに影響したのではとの指摘に、「それがあったとしたら、（旧ジャニーズとスタート社は）経営分離されてないことになるじゃないですか。全く関係ないですね」と述べている。

完璧な回答だ。これなら、今後の判断の自由度が確保できる。

STARTO社のSnow Man以下のアイドルたちが2025年も人気を維持すれば、また「紅白」のオファーが来ると予想される。ただし、以前のジャニーズ祭りのような、5～7組という多数の出場にはならないだろう。

筆者は「紅白」至上主義ではないので、オファーを絶対受けるべきとも思わないが、出演にメリットがあると思うなら、事務所とテレビ局のリレーションの維持の観点からも、オファーを断らないほうがいいかもしれない。

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