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堂本剛ラジオリスナーが「2018年に一番聴いた堂本剛の曲」TOP5

2018年12月30日

2018年12月29日のbayfm78「堂本剛とFashion & Music Book」では、リスナーに「今年一番聴いた堂本剛の曲」というテーマで募った楽曲で、多かったものが紹介された。

リスナーが最も聴いた曲第1位は、2018年5月発売のアルバム「HYBRID FUNK」のタイトル曲「HYBRID FUNK」だった。また、TOP5は以下の通りで、2位のデビュー曲「街」（2002年）以外は、全て今年リリースした楽曲が占めた。

1.「HYBRID FUNK」
2.「街」
3.「funky レジ袋」（シングル[one more purple funk... -硬命 katana-」通常盤）および「Crystal light」（アルバム「HYBRID FUNK」収録）
4.「one more purple funk -硬命 katana-」
5.「Tonight」（「HYBRID FUNK」初回盤B収録）

もちろん、過去の名曲が上位に並んでも決して意味がないわけではないが、常に新しい楽曲を創作していかなければならないミュージシャンとしては、新譜が上位に上ってくれば嬉しいだろう。実際、剛も喜んでいた。

なお、筆者個人的には、「HYBRID ALIEN」「one more purple funk…-硬命- katana」「HYBRID FUNK」「街」、あとはライブの影響で「Blue Berry」をよく聴いた。

かけた3曲は、「縁を結いて」（2011年）、2018年5月発売のアルバム「HYBRID FUNK」の表題曲「HYBRID FUNK」、2004年発売のアルバム「[si:]」収録の「PINK」だった。

「縁を結いて」は不思議な巡り合わせの曲

堂本剛は2018年のENDRECHERIツアー、フェス、神社お寺のライブ、独演会、ミラノコレクションの音楽担当という大仕事を振り返った。

剛は「耳患ったことも手伝ってのいろんな人と結ばれた」「音楽っていう時間がとても充実してたかな」「大御所の大先輩のミュージシャンの方々からもお褒めの言葉頂いてますし」と述べていた。

「お医者さんの耳全く使わないのも良くないよっていうアドバイスもあって」「左も使いながらやったりしてたんです」「奇跡的に治るのはあまり期待しない」「今の自分のレベルで立つ場所はどこでもいいんですけど、やる事柄によってはできないが出ちゃうから。お医者さんもそういうアドバイスくれてるんで」「いろいろな方々と出会たことは感謝かなと思います」

ここで剛は「縁を結いて」（2011年4月6日発売）をかけた。

リスナーから募った「今年一番聴いた剛曲」の中に、「縁を結いて」を挙げた人もいて、剛はこの曲を回答したリスナーのメールを紹介し、この曲への想いを語った。

「『縁を結いて』は、未だに不思議だなと思ってる曲ですね。なぜ書いたのかって言い方も変ですが、不思議やなと思います。東北の大震災がリリースの前ですかね（3月11日）にあって。その頃には曲をもちろん書いて全て終わってた時ですから、不思議な気持ちになりました」

「『美（うるわ）しきくにを』という、『くに（国）』という言葉を入れて歌詞を歌うってことは。書かなきゃいけないなというか、書きたいなというか、そんな感じで書いた不思議な曲なんでね」

「僕もこの曲を聴くと、自分が書いてるんですけど、自分が歌ってるんですけどね。自分じゃないようなね、感じもしたりね、何かよく分かんない曲です、ほんと不思議な。こういうものをもう一回書けと言われても、なかなか書けないなと思って」

「音楽っていう仕事をやっているとこういう不思議なものと出会うことも多いですね。現実世界を生きながらして、それこそ神社で郡司さんだったり巫女さんがね、祈ることであったり舞いを捧げることであったり。その先っていうのは神様だったり、地球だったり、宇宙だったりする」

「この壮大な時間。これを現実的に僕はあまり見てないから。もちろん現実世界やけど、量子力学みたいな感じっていうか。すごく科学的でもあるなと思ったり、理にかなってるよなやっぱり、と思ったりするんですよね。僕は実際目に見えたり聴こえたりしないから、はっきりとは分からないけど、でもそういう予感とか感じっていうのは、すごくくっきりしてるっていうか」

「手を合わせたからって、祈ったからって、何が変わるわけでもないやろって思う人も多分いると思うんですけど。そっからレーダーがピーッて出たりしたら、みんなおおっとなると思うんですけど。そういうのは、見えないけど確実に放たれてるんだろうと思っちゃうな。そんなふうにずっと過ごしてきた中でのこの曲との出会いというか」

「今年一番聴いた堂本剛の曲」TOP5

剛は「今年一番聴いた堂本剛の曲」としてシングル「one more purple funk -硬命 katana-」通常盤（2018年8月）収録の「funkyレジ袋」を挙げた子持ちのリスナーのメールを紹介し、「子供が聴いてくれてるっていうのがいいですね。ファンクは子供好きやから」と述べた。

また、アルバム「shamanippon-ラカチノトヒ-」（2012年）収録の「I’m you You’re me」を挙げたリスナーのメールに対し、剛は「この曲もいろんな想いで書いたな」「心情が難しい」「好きな曲ではあります。作ってよかった」などと述べた。

アルバム「TU」（2015年）収録の「Tu FUNK」を挙げた10代のリスナーのメールに対し、剛は「10代の人に中毒性があるって言ってもらえる曲があるっていうのはいいことですね」と話した。

それから剛は、「リスナーが今年一番聴いた堂本剛の曲」のTOP5を発表した。

「集計した結果なんですけど、5位からになります。5位が『Tonight』（2018年5月発売のアルバム「HYBRID FUNK」初回盤B収録）でしたね。そして、4位が『one more purple funk -硬命 katana-』で、3位が何と『funkyレジ袋』と『Crystal light』（アルバム「HYBRID FUNK」収録）。そして2位が『街』（2002年）。そして1位が『HYBRID FUNK』でしたね」

「HYBRID FUNK」について

1位となった「HYBRID FUNK」について、剛はコメントした。

「やっぱり、『Tu FUNK』とかもいいんですけど、『HYBRID FUNK』。前も言いましたけど、何かが宿っている感じがありましてね。レコーディングしている時からも、何か不思議な感じやったからね」

「この曲を聴いて、奮い立たせるっていうか。僕の周りに寄り添ってくれているファンの人たちの色っていうか。そんなに我が強くない人が多分集まってる気がするんですよ。メール読ませて頂いている中でですけどね。自分を出すことが恥ずかしいって訳じゃなくて、出すとその場が乱れたり、平和じゃなくなっていくのが嫌だっていうのが分量としては多くて。シャイでもあるけど、自分を出すことが全てではないからね」

「だから『HYBRID FUNK』みたいな曲聴くことで、本当の自分、眠っている自分を奮い立たせたり、ちょっと自分を持ち上げたり背中を押したりってことをできる楽曲な感じっていうか。真逆に行けるような楽曲。そういう中毒性がこの曲にはあるのかなっていうふうに思ったりしますけど」

ここで剛は2018年5月発売のアルバム「HYBRID FUNK」のタイトル曲「HYBRID FUNK」をかけた。

剛はTOP5の結果についてコメントした。

「めちゃめちゃコアなところが来るわけではなく、意外と自分が思ってたラインが来てるなという気はします」

「今までファンたちに絶大な人気を誇っていたこの曲がみたいな曲を、新譜が上回るのは、とてもいいことだな、と思ったりね。結局旧譜だけやったら、ちょっと意味ないっていうか。『HYBRID FUNK』が『街』を抜いてる感じは、ああよかったなって感じですよね」

旧譜が上位を占めても意味がないことは決してないが、やはり常に新しい楽曲を作っているミュージシャンとしては、新譜をよく聴いてもらえると嬉しいのだろう。

「そして『funkyレジ袋』とか、ふざけた曲が3位に入ってくる感じとかですね。みんな育ってきたなっていう感じですね。『Crystal light』とか、ああいう楽曲が上位に入って来るっていうのは、リスナーのみなさんもファンク好きなんだなっていう立証ができているっていう」

「街」を歌いながら泣いたこと

「『街』とかはどうしても強いなって思うんですけど。自分自身も今年『街』を歌いながら涙しましたしね」

確かに、ファンとしては、東大寺ライブで剛がこの曲を歌いながら涙したことがものすごく印象に残った。剛は泣いた経緯について説明した。

「何かこう、自分の身体がね、それこそ14歳の時にね、パニック障害になって、その時のいろんなことがあって、でもやめられなくて。それでこの『街』書いてるから。『このカラダまだ行けるさ』っていうフレーズは、パニック障害のことも思いながら書いてたりするんだよね。『PINK』っていう曲もそうなんですけど」

「『このカラダまだ行けるさ』っていうふうにパッと歌った時に、今は自分の耳患って、自分の気持ちはここまで行けるとか行きたいがあるのに、体がそうできないみたいな。」

「『このカラダまだ行けるさ』って歌った瞬間に、今まで我慢していた孤独とか悲しみとか不安とか葛藤とか、理不尽にいろいろ言われたりとか、いろんなことが塊になって急に頭の中から落ちて来たみたいな。それで、気づいたらもう泣いちゃってたというね、不思議な時間でしたけど」

「この曲もね、地元で歌ったっていうこともあって、ファンのみなさんにも印象深く今年なってしまってる曲だと思うんですけど、それを上回って『HYBRID FUNK』が出て来てるっていうのも、すごくポジティブな結果なんじゃないかなって思ったりしてるわけでございますけど」

来年リリースしたいもの

剛はまだ来年の予定は何も決まっていないとしつつ、リリースしたいと思っているものについて話した。

「来年は、うちのレーベルがOKしてくれれば、インストがすごい溜まってるんで、インストのアルバム出したいな。あとはもちろん新譜出したくて。ただ、今までの作った楽曲、旧譜をリアレンジして次のアルバムの半分ぐらい、リアレンジしたものとか。あるいは、アルバムからシングルカットするような形の曲が出て来てもいいかなとか。いろいろ考えてまして」

「ずっと僕が『早く出そうよ』って言っているのが、平安神宮さん（のライブ）なんですけど。ずっと溜まってるんで、何年分も。ドーンと出したいなと思っていたり」

「来年も耳を酷使しながらモノは作っていくっていう。ただ、無理はできるけど、無茶はできないから、無茶をすることは避けながら、耳は使いながらやっていけるという環境をバックアップして頂けたら、僕の耳も喜ぶかな、とかね。家族も心配減るかなとか。来年もより自分の今のこの状況でのスキルの開拓ですね、して行かなければいけないかなと思っているわけでございます」

締めくくりに、剛はファンへの感謝を述べた。「みなさん、沢山の愛を頂きまして。そして、勇気も光も与えてくれました。本当にみなさんが綴ってくださる想いと言葉で、何度も救われて、そんな１年でした」

「来年もみなさんといろんな概念、そして新しい感覚、そういうものを探せるような、そんな旅に出れたらいいなと思ってますので。みなさん来年も、ありのままの自分の想いと言葉たちを綴って、送って頂ければなと思っております」

最後に剛は選曲で迷い、この曲で１年を締めくくるのは「暗すぎるかな」と気にしながらも、「辛くなった時とか苦しい時にセットリストに入れちゃう」という「PINK」をかけた。この曲は2004年発売のアルバム「[si:]」に収録されている。

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