「RIDE ON TIME」NEWS篇初回―15周年ライブで感傷的に/ 妥協しない増田貴久

2019年1月11日深夜のフジテレビ系「RIDE ON TIME」では、NEWS篇の第1回目が放送された。

今回はNEWSの2018年8月の15周年記念ライブの模様や、年末年始のドーム公演の準備のドキュメンタリーが中心だった。とても興味深い内容で、見応えがあった。

個別メンバーの登場シーンとしては、今回は増田貴久が最も多く、増田が手掛ける衣装作成プロセスの映像なども流れた。また、加藤シゲアキがライブで登場する異星人の台本を書いて自ら声優も務めていたと知って驚いた。

15周年ライブ映像が流れて嬉しい反面、感傷的になった

まずは、2018年8月11・12 日に東京・味の素スタジアムで2日間にわたって開催され、1日当たり5万人超を動員したNEWS結成15周年記念ライブ、「NEWS 15th Anniversary Live 2018 Strawberry」の模様の映像が流れた。

これは嬉しかった。筆者はこのライブのチケットの抽選にあっさりと落選して行けなかったからだ。もっとも、15周年記念であるからこそ、筆者よりも長い年数NEWSを応援し続けたファンが優先されて然るべきだ。

Strawberryの関連で、ナレーションでNEWSは結成当時9人だったが、その後脱退するメンバーが続出し、山下智久と錦戸亮が抜けて4人になった時に「苺のないショートケーキ」と言われ、グループの存続すら危ぶまれた、と解説があった。しかし、15周年記念ライブの「Strawberry」は1と5から取った、と説明された。

ちなみに、ナレーションはNEWSにとってジャニーズの先輩である風間俊介が担当していた。NEWSにとってやや厳しい内容のコメントも遠慮なく喋っていたのは、先輩だからこそだろう。

15周年記念ライブのオープニングでは、NEWSの4人はステージ下から苺のデザイン入りのタオルを掲げて昇降機で上昇しながら登場し、サッカーソングの「BLUE」（2018年6月）のステージ・パフォーマンスを始めた。増田は赤い髪、手越祐也は金髪の編み込みだった。

その後「weeeek」（2007年）や「チャンカパーナ」（2012年）という代表曲のステージ・パフォーマンスの映像が流れ、最後の「生きろ」（2018年9月）の直前に加藤のコメントがあった。

加藤は「何万回でも立ち上がって、何万回でもみんなに感謝する！」などと述べ、曲が始まった。4人は彼らが一緒に写った写真画像がプリントしてある白いTシャツを着ていた。

歌い終わると、4人はステージ下に沈んでハケた。巨大スクリーンにはエンドロールが流れ、音楽が続いており、残されたファンたちは一斉に「生きろ」を歌い始めた。まだ9月12日の「生きろ」の発売前だったが、みんなメロディーを覚えていた。

ファンの歌声を聴いて、ステージ下にいた小山慶一郎が泣いていた。このライブの時点で、小山は未成年飲酒事件による活動自粛を解かれていたものの、報道キャスターの仕事だけは戻れずにいた（年末に正式に降板）。

記念すべきおめでたい15周年なのに、当のNEWSはメンバー4人のうち3人が未成年飲酒問題が露見してファン以外から厳しい目で見られていた。NEWSが15周年の事務所のゴリ押しで露出を増やしていくにつれ、逆風が強まるという悲惨な状況だった。

こんなはずではなかった。いろんな人に15周年を祝福してもらえるようであって欲しかったのに、本当に残念な15周年になってしまった。そう思うと、15周年ライブ映像を見ながら感傷的になり、泣きそうだった。

年末年始のドーム公演の準備

場面が変わり、年末年始のドーム公演「NEWS DOME TOUR 2018 -2019 EPCOTIA -ENCORE-」の準備のための打ち合わせ会議の光景の映像になった。想像を超えた大人数の大会議だった。振付稼業:Air Manの姿もあった。

筆者はこのドーム公演には行けなかったが、その原型となった「NEWS ARENA TOUR NEWS ARENA TOUR 2018 EPCOTIA」は観に行っていた。

同じ内容だと既に観ていたファンはがっかりするだろうなと想像できた。そこはちゃんとメンバーも理解していて、小山が「変えないと。サプライズがないとダメだと思う」と述べていた。

妥協を許さない増田貴久

風間俊介のナレーションが「演出アイデアを最も出していたのは増田」と増田を持ち上げていた。

それから、増田が衣装担当の米山裕也氏と一緒に、ドーム公演の新衣装を増田の発案を元に話し合いながら作り上げていくプロセスの映像が流れた。米山氏とはコンビを組んでもう8年になるそうだ。

以前増田は生地選びからやっていると話していたが、具体的に膨大なサンプル記事から2人で話し合いながら、増田の描くイメージに沿ったものを選んでいく様子の映像も流れた。

増田はライブの密着ドキュメンタリーについて、「テレビで放送してもらうのは嬉しいことなんですけど。自分の作るものが作品として世に出る以上、『本当に命かけて、自分がどんなに辛くても、どんなに不安な思いをしても、こんなもの作りました』っていう作品しか出なくていい。全てを伝えるつもりもない。変に良くしないでほしい」と真剣に述べていた。

いつも温和なイメージの増田が妥協を許さないプロの顔になっていた。

増田のそうした姿勢に関し、加藤は高校生ぐらいの時に、増田に「テキトーでいいじゃん」と言ったら増田が怒った、というエピソードを紹介していた。

NEWSのメンバー全員が、グッズ販売で扱う商品にもいろいろ意見を出している場面の映像もあった。赤いトートバッグの試作品を、ポケットありとなしの両方を作ってもらっていろいろ検討していた。