SixTONES『Good luck!/ふたり』初週CD売上1位も自己最低、ビルボHOT 100は3位/危うい岐路に立つ

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・自己最低の初週売上の理由は２つ―ジャニーズの激震とライト層が購入枚数を減らしたとみられること
・ドラマやバラエティで新規ファン獲得という方法―"TOKIO化"リスクに注意/ 事務所激震でメンバーの士気は？
・商品情報

SixTONESがデビュー3年近く経った2022年11月、危うい岐路に立っている。

SixTONESの8thシングル「Good luck!/ふたり」の初週（2022年10月31日～11月6日）のCD売上は、ビルボード・ジャパンの集計で39万8,252枚、オリコン推定で39万1,796枚で、ともに8作連続の初週1位を記録した（ちなみに、ジャニーズの場合、ビルボード・ジャパンとオリコンのCD売上の数字に大きな差はない）。

しかし、ビルボード・ジャパンとオリコンの両方で、初週売上はSixTONESの自己最低となってしまった。いずれも、これまでの最低は2022年3月2日発売の6thシングル「共鳴」で、ビルボード・ジャパンは40万2,093枚、オリコンは40万138枚だった。

また、前作となる2022年6月8日発売の7thシングル「わたし」の初週売上は、ビルボード・ジャパンで47万9,949枚、オリコンで47万1,469枚だった。

ちなみに、ビルボード・ジャパンの総合ソングチャートBillboard JAPAN HOT 100で、SixTONES「Good Luck!」は3位だった。1位はOfficial髭男dism「Subtitle」、2位は米津玄師「KICK BACK」で、いずれもCDなし配信リリースのみの曲だった。

自己最低の初週売上の理由は２つ―ジャニーズの激震とライト層が購入枚数を減らしたとみられること

自己最低のCD初週売上とは、何があったのか？販売形態数は3作とも3形態だ。

筆者が個人的に考える理由は大きく分けて2つある。

1つは、CD発売週に滝沢秀明副社長が退社し、King & Princeの5人のうち3人の来年の退社も発表され、SixTONESファンの間に不安が出て来て、CDリリースで盛り上がる雰囲気になれなかったことだ。もう1つは、ライト層が購入枚数を減らすか買わなかった可能性だ。

1つ目は致し方ないが、ジャニーズ事務所の大きな変化が、今後のSixTONESの音楽のプロデュース面にマイナスの影響を与えないか、気にせざるを得ない。SixTONESは少なくとも音楽活動に関して、重大な岐路に立たされていると言えそうだ。

たとえば、デビュー曲の「Imitation Rain」は滝沢氏がYOSHIKIに依頼して大ヒットした。滝沢氏は京本大我の舞台実現にも尽力してくれた。今後SixTONESが音楽で世界に出て行きたいと考えているなら、ジャニーズ事務所にそれをサポートして早期に実現させる体制が整っているのか、気になるところだが、筆者は今のところ整っていないと思っている。

もう1つのライト層の問題は、分かりやすい例で言えば、収録曲が通常盤で全曲網羅できたため、曲だけに興味のある人は、通常盤1枚買えば足りたことだ。初回盤AとBはダブル表題曲の2曲のみが収録されていた。実はライトなファンである筆者も、今回は1枚しか買わなかった。

収録曲の理由で1枚しか買わない人が多かったとすれば、SixTONESのCD売上は音楽性を重視するライト層の影響を受けやすい、ということが証明されたことになる。

熱心なファンであれば、初回盤AとBの付属DVDに収録されたそれぞれの表題曲のミュージックビデオ（MV）およびそのメイキング映像とMVの別動画も入手しようとしたはずだ。

音楽重視のライト層は、たとえば京本大我の歌唱力を高く評価してくれる反面、曲の好き嫌いや、飽きたり、他に好きなアーティストが現れたりすることで、入れ替わりやすい。ライト層のファンは当てにならず、去って行く人もいるから、新規ファンの流入確保が課題となる。

ドラマやバラエティで新規ファン獲得という方法―"TOKIO化"リスクに注意/ 事務所激震でメンバーの士気は？

では、どうやって新規ファンを獲得するか？京本大我とジェシーがドラマで主演するなど、ドラマや映画への出演も１つの方法だ。ジュリー氏がこのままSixTONESを積極的にドラマなどの仕事に売り込んでくれれば、ひと安心ではある。

バラエティ番組への出演も1つの方法ではあるが、注意したいのが"TOKIO化"のリスクだ。TOKIOはバラエティ番組で国民的な人気を誇ったが、彼らのCD売上は低調なままだった（末期には初週数万枚程度かそれ以下）。つまり、グループの曲に興味がない多くの視聴者に慕われていた、ということだ。

これを言うと怒られそうだが、SixTONESには老けて見えるメンバーや、ダンスが上手くないメンバーがいる。人気アイドルグループでいたいなら、おじさんぽく見えるようになったらまずいし、"TOKIO化"のリスクも高くなるので要注意だ。また、ダンスが上手くないと、海外進出にも影響しかねない。

メンバーの人気格差が広がるようだと、キンプリ同様に、各自の目指す方向性も違ってくるし、モチベーションにも影響する。

それはまだ先の話として、今気になるのは、滝沢氏の退所やキンプリの分裂を目の当たりにして、SixTONESのメンバーの士気はどうなんだろう、ということだ。心配だ。

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商品情報

*SixTONESの2022年11月2日（水）発売の8thシングル「Good Luck!/ふたり」の両A面のW表題曲の「Good Luck!」は10月28日（金）スタートのジェシー主演のテレビ朝日系ドラマ「最初はパー」（金曜23:15～24:15）の主題歌で、もう１つのW表題曲の「ふたり」は10月スタートの京本大我主演の日本テレビ系ドラマ「束の間の一花」（月曜24:59～25:59）の主題歌。

「Good Luck!」が主題歌起用されたドラマ「最初はパー」は、政治家の息子がお笑い養成所に入学してお笑い芸人を目指すストーリーで、「Good Luck!」は叶えたい夢がある人の応援ソングとなっている。一方、「ふたり」が主題歌起用されたドラマ「束の間の一花」は、余命宣告された哲学講師と女子大学生との束の間の恋がテーマのため、「ふたり」は甘く切ないサウンドの純愛ソングとなっている。